カランコロン京都
IKEBANAで華やぐ京の街
伝統に根ざした文化の魅力を発信できる若い世代の観光関連従事者の育成事業。
カランコロン京都のスタッフの皆さまが、未生流笹岡家元指導のもと、ブランドならではのアイデアやデザインを取り入れながら、
いけばなを用いたアート空間を演出しました。
産寧坂に⾯した「カランコロン京都 清⽔店」。
今年、最終回を迎えた京都 東⼭花灯路の効果もあって、着物姿の⾏楽客がそぞろ歩きしていたが、それでも⼈通りは平年の半分に満たないという。
株式会社ピープルズは、創作京履物の⽼舗「伊と忠」を⺟体に持ち、常に新しい挑戦を続けている。
2階の「⽢味 からんころん」での講演に続き、8名の参加者による⼤作のいけこみ。産寧坂を往来する⽅々にご覧いただけるよう、 店舗前の床⼏(しょうぎ)に御所⾞に⾒⽴てた花器を置き、⼤作をいけあげた。いけている間、興味を持って⽴ち⽌まる⾏楽客が多数⾒られた。
サクラとクロマツで構成した左右⾮対称のデザインを基調に、フジ、ボケ、サンシュユ、モモなど、次々と花を加えていく。
「花枝を向かって左に集中させて左右⾮対称を強調しては」「様々な⾊を取り合わせたい」「どうすればフジの流れが美しく⾒えるだろう」と 皆で意⾒を出し合い、カランコロン京都ならではの⼤作に。いけあげた花材が「線」のものが多かったため、最後に「⾯」の要素を持つ椿を⾜もとに添えて、全体を引き締めた。
続いて、店舗の商品を用いて小作品をいけていく。「鱗(うろこ)」と呼ばれる直角二等辺三角形の型を活かした作品、大作で学んだ線と面の取り合わせを意識した作品、いずれも完成度の高いものだった。 最後に各自がそれぞれの作品を店舗内に飾り、家元が講評を行った。
「皆さんの作品が、お店の雰囲気にピタリと合っていた」という言葉の通り、小風呂敷を結んでデザインしたり、扇子を器に立てかけたり、 といった器の工夫が素晴らしい。そして秀逸だったのが、色合いの美しさ。器との調和を考えたり、淡い色合いの花を取り合わせたり。 デザイン性の高い商品を取り扱う企業ならではの、愛らしいいけばなは、若い世代の方々の心にも響くのではないだろうか。
参加者の方からは、「(講演の中で取り上げた)作品のストーリーや季節の通い合い、陰と陽のお話を、商品企画にも活かしたい」という頼もしいご意見。 今後も展開が楽しみだ。
大作
サクラ、マツ、フジ、ボケ、サンシュユ、モモ
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Spring Karancolon
ヒペリカム、レースフラワー
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花笑み
イチゴソウ、エピテンドラム、
ミモザ、ナデシコ -
冬のむこう
ツバキ、サンシュユ
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夏祭り
エピテンドラム、レースフラワー、
クロユリ、カークリコ
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drape
アルストロメリア、ミモザ
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京の色
バラ、カスミソウ
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春の伊吹
モモ、ミモザ、マーガレット
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春爛漫
サクラ、サンシュユ
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square
グラリオサ、フジ